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【投稿100回記念】バンザイの作法

Body Mapping

ブログの立ち上げは1年ほど前ですが、記事を定期投稿し始めたのは今年の1月末。
なんと、この投稿で100記事となりました。
バンザイ!バンザイ!バンザ〜イ!!
というわけで100回投稿の記念として、「バンザイ」を動作の側面から分析します。

バンザイを意識したことある?

おめでたいことがあると、よくバンザイをしますよね。
「バンザイ!」と言いながら、両手を真上へ上げるアレです。

日本での起源によると天皇陛下への敬意を表すという意味があったそうで、過去には万歳の作法を詳細を記した偽の文書が官庁などで広まったことがあったそうです。
でも、「バンザイ」と言いながら両手を上げるものというくらいの認識が一般的でしょう。

よくあるバンザイ

人が集まったところでお祝い事があると、誰かが「バンザイ」と言い、それにつられて一緒に…という場面に行き当たります。
そのようなとっさのバンザイでよく起こるのは、背中を固めた「気をつけ」の姿勢で、肘を伸ばし、上腕の力だけで手を上げるということだと思います。

背中を固めて腕を突っ張ったまま前に伸ばすと、バランスを保とうとして、胴体を腕とは逆の方向へ持っていかせたくなります。
つまり、上体を反らせるのです。
同時に沿った上体のバランスを保つために頭はあごから前にいきます。
そうすると、脊椎のS字のカーブが押しつぶされた状態で手を上げることになり、窮屈な印象になります。

バンザイを三唱するもストレスになる

また三唱も、場合によっては身体には優しくないかもしれません。
※万歳三唱には意味や経緯があって興味深いのですが、ここでは同じ動作を素早く繰り返すということが、身体に与える影響についてのみ考えます。

三唱するときは大抵の場合、大勢で揃って行います。
そうすると、一定のペースであまり間隔を空けずに3回繰り返すことになります。
そのような状況下では、どうしても「周りに合わせなければ」という思いに駆られてしまい、頭を胴体に引っ込めて、全身を固めるということをしてしまうものです。
前述の押しつぶされた脊椎をさらに固めて、無理に腕を持ち上げることを繰り返そうということです。

これでは窮屈な印象が余計に目立ってしまいそうです。

頭を胴体に引っ込めるのをやめよう

では、喜びと祝いの気持ちが表れるような、バンザイのやり方はあるのでしょうか?

まずは、頭が胴体から離れていくとイメージしてください。
そうすると、首の詰まりや背中を固めているのを解放され、背中が広く長いまま、全身でのびのびと手を上げることができます。

腕の構造の思いながら順番に

次に、腕がどのような構造をしているのかを思い出しましょう。
腕は身体の前側にある鎖骨から始まっています。
鎖骨は肩甲骨につながり、肩甲骨は上腕骨につながります。
所謂“肩”だけで動かすことを意識するより、鎖骨の方まで動くものだと思うと、肩周りは楽になるでしょう。

そして、身体の中心から離れたところより順番に動き始めると、身体への負担は少なくなります。
そこで、「指先→手首→肘→上腕→肩甲骨→鎖骨」の順に動いて、手が目の前を通って上がっていくと思ってみましょう。
すると腕に不要な力は入れなくても、スムーズに上げられることと思います。

おわりに

バンザイをするときって、大勢の中で合わせようとして焦ることが多いのですよね。
でも、周りに合わせるよりも自分に注意を傾け、丁寧に手を上げてみたらどうなるのでしょうか。
その方が、喜びやお祝いの気持ちを身体で表せているのかもしれまんよ。

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