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【番外編】ブログを8カ月続けてみてよかったこと

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「からだの使い方ノート」は前回の投稿で100記事となりました。
そこで毎週投稿を続けてきた、この8カ月を振り返り、身体の使い方をテーマにブログを書くことによって、どのような能力が培われてきたのかを考察します。

ブログで培われたこと① 自分の動作を気に掛ける力

「からだの使い方ノート」でテーマにしている内容は、基本的に筆者自身が体験して感じたこと、疑問に思ったことばかりです。

例えば、テーブルポジションで「肩の下に手首」「脚は腰幅に開く」「背中まっすぐ」などのアライメントを言われた通りに行っているのに首や腰や手首が痛くなるのはどうしてだろう。
座っているだけなのに段々腰が痛くなるのはどうしてだろう、などなど。
ヨガの特定のポーズの最中に思いつくこともあれば、歩く、走る、座るなどの些細な動作の中でふと思い立ったことをネタにすることもあります。

いずれにせよ、どう考えて自分が身体を使っているか、それが動作にどう影響しているのかといったことを常々気に掛けるようになりました。
7年前にアレクサンダーテクニークを学び始めてからずっと自分の行動を意識するようにはなっていましたが、ブログを始めたこの8カ月は「ネタを探して文章にする」という目的があるため、意識の仕方がより明確になったような気がします。

ブログで培われたこと② 頭に思い浮かんだイメージを言語化する力

テーマとなるネタが思いつくと、それを自分の身体ではどうしているのかを観察し、頭の中で言葉で説明しようとします。
テーブルポジションは「四つん這いになる」という一言で表すことができますが、そこに至るまでには実にたくさんの動作の行程が存在します。
頭が動いて脊椎が動く、股関節が屈曲する、膝を床に着く、肘や肩が動く、手を床に着くなど。

ネタ探しで自分の行動を意識する時点でも動作の行程を細かく観察してはいましたが、いざ言語化しようとすると、さらに丁寧に観察する必要があることに気付きました。
そこで、自分がそれまでに無意識に行ってしまっていた部分に着目し、その行程のどんな順番やそこで行われている必要のない行程を見極めるようになりました。

ブログで培われたこと③ 自分への説明から他者への説明に変換する力

このように、自分の頭の中で自分が行っているを言語化することで、ある程度は動作を説明できるようになりました。
それでも自分への説明に留まってしまい、ところどころ「アレをこうして」というような不明瞭な表現で済ませているところがありました。
他者に説明するには、もっとかみ砕いた表現が必要になります。
「アレ」とは何か、「こうして」とはどうするのか、具体的な言葉に変換しつつ、万人に通じるように必要とあれば補足を加えるという作業です。

ここまでを頭の中で試行錯誤して、ブログとしての文章を組み立てます。

ブログで培われたこと④ 自分のイメージを図解する力

ところで、60記事を超えた辺りからアイキャッチ画像のほかにも、文章を補足する画像を入れることが多くなりました。
解剖学を補足する骨の図にはじまり、最近では動作の行程を解説するものが主流となってきました。

補足の画像を加えることで、記事を読んでいる皆さんの理解の助けになればいいというのはもちろんですが、実際は自分の理解の助けにしている方が大きいかもしれません。
補足画像を作成し始めた当初は、文章を書いてからそれに合わせた画像を作っていましたが、最近では、思い浮かんだ動作のイメージを図に起こしてから、それを見ながら文章にするというケースもあります。
自分の中の「アレをこうして」というイメージをまずは図解して、思考を整理するのです。
図を起こしている間に、始めのイメージでは思い至らなかったことや新たな問題提起などがわかることがあります。
それを基に、文章をブラッシュアップしたり、別の記事として構成したりするのです。

おわりに

「からだの作り方ノート」のネタのきっかけは筆者自身の体験ですが、日記のように徒然としたためるのではなく、多くの人に「あるある」と感じられるように構成を心掛けています。
そして「そういう考え方もあるんだ」「私たちの身体ってそんな風にできているんだ」という気付きで締めくくるようにしています。
自分の動作を観察して、そこから得た気付きを自分以外の人に知らせるつもりで文章にするというのは大変ではありますが、いい勉強になっています。

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