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肩の構造の確認!腕は思っていたより長かった

Body Mapping

ハスヨガマガジンの「牛の顔のポーズの“痛い”“できない”、それってホント?動きを分析しよう うで編」で手が組めない原因のひとつとして、腕の構造に対する思い込みによって肩周りが無意識に硬くなってしまうと紹介しました。
RYT200などでも解剖学は必須とされ、肩や腕の構造はそれなりに知られています。
でも、その知識は動作と結びつけて考えられることはあまりありません。 そこでこの記事では、肩や腕の構造について確認していきます。

肩の骨や構造を確認しよう

肩を構成するのは鎖骨、肩甲骨、上腕骨です。
胸にある胸骨で鎖骨がつながり(胸鎖関節)、鎖骨は肩甲骨から突き出ている角のような部分でつながっています(肩鎖関節)。
肩甲骨の角よりも少し下の辺りが小さな皿のようになっていて、そこから上腕骨につながります(肩甲上腕関節)。

無意識に「胴体と腕」と思っている

一般的に肩というと、だいたい肩甲上腕関節だけを指すことが多いです。
私たちは人形などを見て育っているので、「胴体があって、腕があって、そのつなぎ目が肩」というイメージがついてしまっていることもあります。
そのため腕を動かそうと思うと、胴体と腕のつなぎ目で動かそうと無意識に思ってしまうものなのです。

腕は鎖骨から始まっている

でも、胸鎖関節の辺りに片手を置いて、空いた方の腕を動かしてみてください。
腕に合わせて胸鎖関節が動いているのを感じることができると思います。
肩鎖関節も動いています。
もちろん、肩甲上腕関節での動きが大きくてメインとなるので、見過ごされていますが、胸鎖関節も肩鎖関節も肩の一部といえるのです。

肘から先の骨と構造の確認

肩の骨の先もおさらいしておきましょう。
上腕骨の先には橈骨、尺骨、手根骨(小さな8つの骨の集合体)、そして中手骨より先の指の骨があります。
上腕骨の先が橈骨と尺骨につながり(肘の関節)、橈骨と手根骨がつながっています(手首の関節)。

ちなみに、尺骨は手根骨と接する面がなく、手首の関節としては構成の仲間に入っていません。

腕は思っているより長い

こうして肩や肘、手首の構造を見直してみると、腕って思っていたよりも長いものだと気付きます。
腕の始まりが鎖骨からと思うと、腕を上げやすくなるでしょう。

おわりに

こんな風に知識をバージョンアップしていくと、新しい知識に合わせて身体が動くようになります。
「胴体と腕のつなぎ目」というイメージで思わず入っていた、肩の力が抜けやすくなるということもあるかもしれません。
この記事では解剖学用語を使っていますが、面倒な漢字の用語を覚える必要はまったくありません。
まずは鎖骨が肩の一部であり、腕を動かせば鎖骨も動くという事実を覚えておいてください。

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