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スマホを見るときに顔からのぞき込もうとしていない?楽にスマホを見る方法

Thinking Body

スマホを見ているうちに首が痛くなったり、肩が凝ったりすることはありませんか?
ストレートネックの原因がスマホの見過ぎというのも耳にします。
しかし、スマホそのものというより、スマホの見方が問題なのかもしれません。
そこで、スマホを見る動作でありがちなこととその対策について、思考的側面から考察します。

「スマホを“見にいく”」をしていない?

普段の生活でスマホを見るという動作を行っているとき、私たちはどんなことを考えてその動作を行っているのかまではあまり考えません。
でも、スマホという小さい画面に写っている文字や写真を見よう(=視覚的な情報を得よう)という、意思が働いていることは間違いないと思います。
すると、「スマホを“見にいく”」という、顔をスマホの方に近づける余計な動作が無意識に加わってしまうことがあります。

「スマホを“見にいく”」ときに身体がしていること

視覚的な情報を取りこぼさずに得ようという気負いは、頭を胴体の方へ引っ込めて首の後ろを縮めてしまいます。
そして、首の後ろを固めたまま、鎖骨の辺り(頸椎7番)で、あごから顔を前に出すという動作をします。
この状態が長く続けば、首の後ろはさらに固まり、それを補おうとして肩や背中にも緊張を強いるようになります。
謂わば、スマホを持っている手は動かさず、顔や脳がある頭とそれを支える胴体をスマホの位置に無理やり合わせているようなものです。

このような事情から、スマホを見ていると首が痛くなったり肩が凝ったりするのです。
さらにこの状態が続けば、ストレートネックなどの問題につながるのでしょう。

「スマホは“自分のところにやってくる”」もの

そこで新しい考え方として、「スマホが“自分の顔に近づいてくる”」としてはどうでしょう。
これは頭と胴体が自分の軸であること、手足は動作を補う付属であることを思い出させてくれます。
そうすれば、まず軸があって、軸に手足を合わせるという本来の身体の仕組みで動けるようになるはず。

首が詰まったと思ったら、首は頭の方向へ伸びていく

それでもスマホを見続けていると、いつの間にか「スマホを“見にいく”」に戻ってしまうことでしょう。
そんなときは、「首は頭がある方向に向かって伸びていく」と思ってみてください。
そう思うだけでも、首や肩の力が抜け、腕が動かしやすくなります。
そうしたらもう一度、「スマホが“自分の顔に近づいてくる”」と思い直します。

おわりに

スマホは私たちの生活にもはや欠かせない便利なアイテムですが、それ故にスマホに自分を合わせようという意識がいつの間にかに働いているのかもしれません。
自分の身体の主人は自分です。自分にスマホを合わせることを意識して、身体の使い方を見直してみると新たな発見があるでしょう。

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