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歩き方について考える①|もっと膝を曲げて歩いてもいいんじゃない?

Thinking Body

私たちは、股関節の他に膝と足首を動かすことで歩いています。
でも、思っているよりも膝を曲げずに歩いていることが多いように感じます。
この記事では、筆者自身や街中を歩く人々を観察したことから、よりスムーズな足運びができそうな歩き方について考察します。

家の中では脚を床に押しつけるような感じで歩く

筆者はマンション住まいで、家人や上下の部屋の足音が気になる性質です。
そうすると自分の歩き方にも影響を及ぼすようで、できるだけ足音を立てないように室内を歩くのがクセになってしまいました。
無意識のうちにお腹やお尻に力を入れ、脚を床に押しつけるような感じで歩いているんです。

自分を取り囲む環境に歩き方も左右される

室内という閉鎖感も影響していると思います。
壁に囲まれたところではあまり大きく動けないという考えに、いつの間にか囚われているのです。
それで身体の内部の動きを抑え、緊張状態を作っているようなのです。

そして屋外であっても、お腹やお尻に力を入れ、身体の内部の動きを抑えようとする傾向は残っていたようなのです。
人が多いところをすり抜けようとか、横断歩道では早めに歩こうといった刺激が自分自身を緊張させるのでしょう。

歩いているときの下半身で起こっていたこと

筆者は歩くとき、股関節・膝・足首などの脚の関節で動きが起こって、一歩一歩を踏み出しているつもりでした。
でも、脚を床に押しつけるような感じで歩いてると気付くと、実際には太ももから足首までを1本の棒のように動かしていたのかもしれません。
個人的な感覚としては、股関節や膝が屈曲しているという実感がほとんどなかったのです。
もちろんわずかでもこれらの関節は屈曲を起こしているはずですが、それ以上に左右の股関節や太ももを交互に前に押し出すということで補っていたようです。
これは脚というより、骨盤や脊椎などの胴体の仕事です。

そうして、街中を歩く人々をみると、それぞれ差はあれど、胴体で頑張っている人が多いような印象を受けました。

膝は曲がることを意識してみる

股関節・膝・足首が動いてい歩くという動作が成立ので、もっと脚に仕事をしてほしいところです。
でも、それらの関節で動きが起こるということに対して、私たちは認識が薄いのかもしれません。

特に膝。膝は敢えて意識に入れてあげないと、すぐに忘れて伸ばしたまま放置されがちだと思います。
何もないところで躓くというのも、膝が思っているよりもあまり曲がっておらず、地面との距離感にとっさに対応できなかったことが要因のひとつだと思われます。

だから、膝は思っている以上に曲がるものだと思いながら歩いてみるとどうなるでしょう。
股関節や足首まで動いて、一歩を踏み出すのが前よりも行いやすくなるのではないかと思います。

おわりに

歩いているときに転びやすいとか、腰などが痛いといった問題を抱えている場合、脚が本来の働きを忘れてしまっていることがあります。
中でも膝は、脚がどちらにどう動くのかを誘導する重要な関節です。
膝が屈曲できるという可能性を改めて頭に入れておくと、それだけで脚の自由度が広がるはず。
だから、もっと膝を曲げて歩いてもいいのではないでしょうか。

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