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なぜ「頭」が重要なの?頭と動作の関連性について

Thinking Body

ハスヨガマガジンの「体幹+@でヨガのパーフォーマンスUP!」で、身体の機能のポテンシャルを発揮するポイントとして、体幹と頭を紹介しました。 また、本サイトの別の記事では動作という視点から見た頭について少し触れました。 引き続きこの記事では、頭が動作にどう影響するのかについて考察します。

頭はどこにある?

私たちは常に動いています。
家事や仕事、ヨガのときはもちろん、ただ座っているときでさえ、呼吸して座った状態を維持するために身体はバランスを保とうと動いています。
あらゆる動作を行う土台である、体幹の軸には脊椎があります。
そして、頭(頭蓋骨)はその脊椎の上にある身体の一番上の存在、いわゆる先端です。

身体を動かすという意味での頭

さて、私たちの身体は頭や胴体、手、脚など、様々な部分がありますが、これらは全て連動していています。
手が動けば胴体が動く、胴体が動けば手が動くというように。
それは軸である頭と脊椎でも同様です。
むしろ、頭と脊椎の連動があるからこそ、他の部分も連動してくるといっていいでしょう。

頭と脊椎の関係は電車のようなもの

電車を思い出しみてください。
電車の先頭車両が頭です。
2両目が頸椎の一番上の骨、3両目がその次の骨というように順に連結されています。
電車というのは先頭車両が動くから、2両目以降も動きます。
身体に起こっていることも、実はそれと同じこと。
頭が動かさずにそれ以外の部分を動かそうとすると、主に先頭車両の頭と2・3両目の頸椎が詰まって、脊椎全体で脱線事故を起こしてしまうのです。
脱線事故は首や肩、背中、腰、股関節の痛みとなって現れます。
手や膝、足に何か問題が生じたとすれば、それは頭と脊椎の脱線による遅延のような、関連性のある事故だと思われます。

途中の車両だけを動かすと緊張となる

動作によっては動かすところを部分としてとらえて、例えば10両目だけを動かせば十分じゃないのかと思われるかもしれません。
でも、実際には先頭車両から9両目までも、11両目以降も僅かであっても動けなければなりません。
もし10両目だけを動かそうとすれば、一般的に緊張と呼ばれるものを引き起こすからです。
目に見るほど頭を動かす必要はありませんが、10両目を動かしたいと思ったときにその他の車両も動けるような余裕を作るという意味で、頭が動ける状態であることは重要でしょう。

おわりに

私たちは日々のストレスから、頭を脊椎の方に引っ込めて身体を緊張させる習慣が身についています。
先頭車両と2・3両目辺りが常時脱線しているようなものです。
ヨガでポーズをとっているときに、身体のどこかに痛みや違和感を感じたら、頭と脊椎が脱線事故を起こしていることを思い出してみてください。

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