膝立ちで後屈をするラクダのポーズ(ウシュトラーサナ)は、ヨガのポピュラーなアーサナです。
猫背解消や上体の前側をストレッチする効果があり、様々なクラスで取り入れられています。
同時に、首や腰を無理しやすいことから、やり方についての注意点も多いでしょう。
この記事では筆者の体験から、通常とは少し異なる視点でラクダのポーズのNG例を考察します。
ラクダのポーズのNG例の回避に必要なこと
ラクダのポーズは膝立ちから身体を後ろに反らせて屈後します。
その際にNGといわれるのが、重心が膝の上にあるのではなく、後ろに流れてしまった状態です。
身体が斜め後ろに倒れ、腰が引けています。
これを回避するには、土台となる膝に重心が乗り、体幹を保てていること必要となります。
つまり、ラクダのポーズとは体幹のトレーニングともいえますね。
ラクダのポーズの注意点でよくあること
筆者はこれまでに受けてきたレッスンで、体幹を保つために色々なやり方を教わりました。
中でも印象的だったのは、壁を使った練習です。壁に向かって膝立ちになり、お腹が壁から離れないように、お腹を壁に向かって押すようなつもりで後屈するというものです。
身体が後屈に伴って後ろに流れてしまわないよう、膝立ちの脚が床に対してできるだけ垂直に近い状態になること意識した練習法だと思われます。
体幹を意識しすぎてしまう
壁を使った練習は非常に有効だと思います。
ただ残念ながら当時の筆者は、体幹を意識するあまり、「まっすぐに保とう」「お腹を引き締めなきゃ」といったことばかり考えていました。
その結果、腰や背中に余計な緊張を強いて、無理やり後屈を行っていたのです。
そして胸が広がって気持ちいいと思うより、腰が痛いと感じる方が強くなっていきました。
解剖学的にNG例を考えると膝が曲がり過ぎている
「重心が後ろに流れる」ということを解剖学的に分析すると、端的に「膝が屈曲し過ぎている」です。
もちろん股関節や脊椎、肩なども関連して、脊椎が適切な後屈をしていないということもあります。
一方で体勢としては、膝が必要以上に曲がっていて、膝の上にあるはずの重心が後ろに移動してしていると考えることもできます。
そこで、NG例の体勢を回避するために必要な動作は、膝関節の伸展です。
重心が後ろに流れていると思ったら、「膝が伸びる」と思ってみましょう。
おわりに
ラクダのポーズで体幹を意識しようとすると、お腹や腰、背中など、身体の中心付近のことを考える人が多いでしょう。
あるいは膝でしっかり立とうとして、膝を床に押し付けるなど。
「膝が曲がり過ぎている」と考えるのは盲点だと思います。
重心が後ろに流れるとき、膝が伸びることを意識するのもひとつの手段ではないでしょうか。
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