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慣れた感覚が正しくて、いつもと違う感覚は間違っている?

Thinking Body

ハスヨガマガジンの「本当の自分て何?」モヤモヤを解消しマインドをリセットするヨガプラクティスとは?」で新しい挑戦をして「何か違う」と感じることがあると、それが良いのか悪いのか無意識に判断してしまうというお話をしました。
今回は、習慣的な感覚と新しい感覚について考えていきます。

私たちは無意識に動いている

立つ、歩く、座る、寝るなどの日常的なあらゆる動作を、私たちはほぼ無意識に行っています。
それは姿勢を正す、ヨガのポーズでいうならタダーサナをするといったときでもです。
理想とする良い姿勢やタダーサナのアライメントをイメージして、それに身体を合わせようと無意識に動いているのです。
私たちにとって立ったり座ったりするのも、ポーズのために背すじを伸ばしたり手を上に挙げたりするのも、動作としては当然のものであり、それらをどう行うのかに疑問を持つことはありません。

私たちの身体の構造はこれらの動作を簡単に行えるようにできているのですから、問題はないのでしょう。
今までやったことがないことにチャレンジしようとか、故障や病気などで今までのようには動けなくなったといった状況にでもならない限り。

無意識とは習慣で行うこと

では、どうして私たちは無意識という流れに任せてしまうのでしょう?
それは慣れ、習慣で動くこと普通になってしまっているからです。
そしてその裏には、慣れていることが心地よいという感覚による判断基準が存在します。
ただ、感覚とはなかなかに厄介で、数値で明確に測れるものではありません。
人によって、状況によって変化するものですから、実はブレブレの基準といえます。

心地よいを正しいと勘違いしている

それでも私たちは感覚を判断基準として使い、心地よいと受け入れた習慣こそが正しいと思い込むようになります。
例えばある人が姿勢を正すという、その人の中で決まったやり方をひたすら繰り返していたとします。
でもあるときから、その姿勢を保っていると腰が痛くなるようになりました。
その人は姿勢が悪くなったせいだと思い、今までと同じやり方で姿勢を正そうとします。
それで何となく治ったような気がするものの、さらに悪化した、あるいは別のところが痛くなったという悪循環に陥ります。
世の中の多くの人が似たようなことを経験していると思いますが、これはいつもの姿勢の正し方が心地よくて正しいという思い込みから抜けられないからなのです。

新しい感覚は慣れていないから正しくないと思ってしまう

そこで、いつもとは違うやり方で姿勢を正してみたらどうなるでしょう?
いつもよりも猫背っぽくて、良い姿勢ではない気がすると感じるかもしれません。
一方で、いつものように無理に胸を張って、腰に力を入れている感じはなく、すごく軽く立っているようです。
しかも、周囲からは猫背ではない、とても自然に見える、威圧感がなくなったなどと褒められます。
どちらを信じればいいのかわからないことでしょう。
このように、チャレンジした新しいことから得られる感覚は習慣化してしまった感覚とは相容れられないことがあります。
場合によっては、あまりにも感覚が違うため、正しくない、間違っていると思って無意識にいつものやり方に戻してしまうことも。
それほどに習慣化した感覚は身近になっているのです。

おわりに

YOGA BASE LABのヨガレッスンでは、「いつものタダーサナよりラクにできる!」「力まず、スムーズにダウンドッグできた!」といった感想をいただくことがあります。
レッスンの中で一般的ではあまりないポーズのとり方をお伝えしているからです。
新しい経験からくる感覚を受け入れるかどうかは人それぞれですが、今までとは違うやり方を知るというだけでも大きな意味があるでしょう。

↓元ネタのハスヨガマガジンの記事↓

https://www.hasyoga.net/magazine/what-is-self-realization-learning-from-daily-yoga-practice/

↓いつもと違う姿勢の正し方を体験できる陰ヨガ↓

https://www.hasyoga.net/yogaclasses/small/breathingyoga/

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