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歩き方について考える②|軸脚の膝も曲げて歩いてもいいんじゃない?

Thinking Body

歩いているときに、脚の運びに違和感を感じるとか、速く歩きたいのに歩けないといったことはありませんか?
そんなときは膝が思っているよりも仕事をしてくれていないからかもしれません。
そこでスムーズな脚運びのために、蹴り出す方の軸脚の膝に必要な動きついて考えます。

前の膝は意識しても後ろの膝は意識していない

筆者はここのところ、自分の歩き方について探究しています。
その中で、踏み出す脚の関節、特に膝を使っているつもりであまり使っていなかったことに気付きました(過去の投稿「歩き方について考える①|もっと膝を曲げて歩いてもいいんじゃない?」)。
そのことを文章として整理していたら、踏み出す脚の膝だけではなく、もう一方の軸脚の膝ももっと自由になった方がいいんじゃないかと思い至りました。

膝が曲がる、あるいは膝が前へ向うことを意識すると、どうしても踏み出す方ばかりに気を取られます。
それに対して、軸となって蹴り出す方の膝を伸ばして突っ張りたいという気持ちがいつの間にか出てくるのです。
特に最初の一歩がそうでした。

棒のような脚を無理やり前後に振っている?

他の人たちがどこまで膝を使っているのかが気になり出し、待ち行く人々の歩き方にも注意が向けてみました。
すると多くの人の歩き方が、棒のような脚が腰から吊られているような印象でした。

踏み出すという動作は必ずしているのですから、全く膝を使っていないというわけではないと思います。
それでも、2本の棒を上半身から前後に振っているように見受けられたのです。

脚が仕事をしていないと印象付ける要因

脚が棒のようだという印象を受けてしまう要因はいくつか考えられますが、最たるものとして膝をどれほど認識しているかにあると思います。
踏み出す方はもちろんのこと、それを軸脚の膝もです。

踏み出す方の膝は歩くための主的な動作で、視界にもよく入り、意識が向きやすいことです。
でも、視界よりも後ろになってしまう軸脚の膝まではあまり考えないことでしょう。
蹴り出すという動作を行っているときに膝は確かに曲がっています。

軸脚の役割が膝の自由を奪う

また、踏み出す脚が一歩先の地面に着くまでは、軸脚が体重を支えてバランスを保つという役割を担います。
このような役割に対して、私たちは無意識に「動かさずに安定させる」といったことをやらせてしまうようです。
このような思い込みが、軸脚の自由度を奪っているのかもしれませんね。

もちろん、見た目にわかるほど、グニャッと膝を曲げろと言っているのではありません。
ただ、「軸脚の膝も曲がっていいのだ」と思うことで、身体の内部にかかっていた筋肉の制限が外され、臨機応変に動けるようになります。

おわりに

踏み出す方を前脚とすれば、バランスを保ちながら蹴り出す軸は後ろ脚です。
後ろ脚は意識から外れて放置されやすいものですが、軸という役割故に踏ん張ったまま放置されているのかもしれません。
でも、軸だってもっと動けるはず。
だからこそ、様々な状況に対応できるのだと思います。
前脚の膝が曲がるのと合わせて、後ろ脚の膝も曲がっていいんだと思って歩いてみると、脚の運び方が変わることでしょう。

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