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コブラのポーズからダウンドッグに移行する動きの順番を整理する

Body Mapping

ヨガにおいて最もポピュラーなシークエンスは太陽礼拝です。
そのシークエンスの中でピークといえるのは、コブラのポーズ(またはアップドッグ)からダウンドッグへ移行するときでしょう。
この記事では、コブラからダウンドッグまでの動作のプロセスを段階的に考察します。

コブラのポーズからダウンドッグは激しい動作

コブラのポーズはお腹が床に着いています。
アップドッグは脚まで浮いて足先だけが着いていますが、床とスレスレの平行に近い状態です。
そこからダウンドッグになるには、上体を逆転させてお尻を最も高い位置に上げる必要があります。
高低差が激しいため、「お尻を持ち上げよう」と“無理な力技”になってしまうのは否めないことだと思います。

ダウンドッグで手首が痛くなる理由

ところで、ダウンドッグをしていると手首が痛くなる人が多いです。
これはダウンドッグそのものよりも、コブラのポーズから移行するときの“無理な力技”に起因しています。
無意識にお尻を持ち上げようとすると、肩や腕、背中に余計な力が入り、身体の動きを制限します。
そのままお尻を持ち上げると、上体が固まったまま逆転することになり、重心がどうしても固まった上体にいき、結果として支える手への負担が大きくなるのです。

まずはコブラのポーズからラフなテーブルポジションへ

そこで、お尻を持ち上げるという動作を分解して、順番に組み立ててみましょう。

コブラのポーズのとき、お腹は床に着いていて、お尻も床近くにあって動かしにくい状態ですよね。
でも、お尻(骨盤)は脊椎とつながっていて、その先には頭があります。
頭は空間の中で自由に動けるものなので、その頭から動かしてみることにしましょう。

1.コブラのポーズからうなずく方向に頭を傾け、おへその方をのぞき込むようにする
2.連動して首や背中、腰が丸くなる
3.重心がお尻の方に移っていく
4.股関節が動いて、お尻が上がってくる
5.ラフなテーブルポジションになる

次にテーブルポジションからダウンドッグへ

ラフなテーブルポジションからさらにお尻を高く上げるのは、脚の細やかな仕事です。

6.床に対して甲を向けていた足のつま先を立てる
7.膝を伸ばす
8.お尻は斜め後ろの方に向っていくと思う
9.ダウンドッグになる

おわりに

このように、コブラのポーズからダウンドッグまでにはたくさんのステップがあります。
「お尻を持ち上げるのがしんどい」という話をよく聞きますが、それはこれらのステップの順番を無視して、全てを一緒くたにしてしまおうとするからです。
複雑なステップを一緒くたに考えて行動に移すと“無理な力技”になってしまうのです。
身体に優しいお尻の持ち上げ方を考えるなら、一つひとつのステップを順番に行うところから始めてみてはいかがでしょうか。

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